冷却スプレーに使われているガスは、
「LPG(プロパンガス)」です。
冷却スプレーを調べたら、
「LPG(プロパンガス)」以外は見つかりませんでした。
あるのかもしれませんが、
今のところ「LPG(プロパンガス)」が冷却スプレーのガスとして主流のようです。
液化石油ガス | 重さ | 液体 | 気体 |
プロパン | 1kg | 2L | 500L |
LPG(プロパンガス)は、「LPガス」とも表記されますが、
同様のガスです。
LPG(プロパンガス)に冷却効果があるのは、
LPG(プロパンガス)の主要成分「プロパンガス」が、
液体から気体に変化する時、
体積が250倍に爆発的に増加することが原因です。
気体に変化するときに、周辺の熱を吸収し、
冷却効果が生まれます。
そのときに必要な熱量は、
425.6kj/kg(プロパンの蒸発熱(気化熱))
ほど。
空気の比熱(1℃変化するのに必要な熱量)は、約1.007kJ/g・K
水の比熱(1℃変化するのに必要な熱量)は、約4.2kJ/g・K
「比熱」は、物質1gあたりの温度を1度変化させるのに、
必要な熱量を意味していて、
比熱が大きくなるほど、
遮熱性が高くなり、温まり難く、冷めにくい物質ということになる。
標準空気(20℃、湿度(しつど)65%、1気圧)の1リットル(10cmの3乗)の重さは、「約1.2g」。
1立方メートル(1mの3乗)当たりの空気の重さは、「約1kg」。
1リットル(10cmの3乗)の重さは、
1立方メートル(1mの3乗)当たりの空気の重さの
1000分の1になる。
などの条件を考慮すると、
1kgのプロパンガス(425.6kj/kg)が気化した場合、
1gの空気(1.007kJ/g・K)は、
「425度」ほど変化させることができる。
1リットルの空気を「-425度」ほど冷たくできる計算になる。
1立方メートル当たりの空気「約1kg」になると、
1℃変化させるのに必要な熱量は、「1007kJ/kg・K」ほどなので、
「-0.5度」ほどにしかならない。
冷却スプレーの内容量は、1kgもないので、
部分的な冷却にしかならない。
だが、スプレーを放射するときに、
数センチに近づけると、
放射された対象物までの間にある空間は、
200mlほどなので、
簡単に対象物を凍らせることができます。
近づけて放射するほど、
冷却スプレーは、冷却効果があがります。
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