項目 | 説明 |
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正式名称 | 銅 |
英語単語 | Copper(カッパー) |
融点温度 | 1084.62℃ |
色 | 光沢のある「銅色(ブロンズ色)」 |
色の経年変化 | 「銅」の「経年色変化」は、「酸化による色変化」でもあり、 「光沢のある「銅色」 → 赤褐色 → 褐色 → 暗褐色 → 黒褐色 → 緑青色」となっている。 最初は、「光沢」がなくなり、 最後は、「緑青色」になる。 「自由の女神」が「緑青色」になっているのは、「銅」を主成分としているから。 |
酸化後の色 | 緑青色 |
特徴 |
加工がしやすく「加工性」に優れた「金属」の一つ。 ・形を変化させやすい。 ・寿命が長い ・熱伝導率が高い ・導電性が高い ・殺菌性が高い |
純銅 |
「銅」の「純度」が 「99.9%」となる「銅」を 「純銅」と呼ぶ。 余分な物質が混在しないため、 「導電率」「熱伝導率」が極めて高い金属。 主な用途は、 「銅線」「電子機器材料」として使用される。 |
銅合金 |
「銅合金」は、 「銅」を主成分として、 他の金属を混ぜて合成して作成した「合成金属」のことをいう。 主な用途は、 「彫像」「メダル」などの「芸術品」「硬貨」「日用品」に加工される。 代表的なのは、 「錫(スズ)」を混ぜて合成する銅合金「青銅」。 「銅」と「青銅」は異なるものだが、 「銅」というと「青銅」のことを言っていることも多い。 他にも「真鍮」「ベリリウム銅」「クローム銅」などもある。 「真鍮」は、「銅」に「亜鉛」を混ぜた「銅合金」。 |
純銅の種類 | 説明 | 主な使用用途 |
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無酸素銅 |
「無酸素銅」とは、 「純銅」の中でも「酸素」をほとんど含まない「純銅」のことを意味する。 最も「純度が高い」のが特徴。 銅内に含まれる「酸素」の量は、わずか「0.001%~0.005%程度」。 特に「電子管」で用いられる「無酸素銅」の純度は、「99.99%以上」。 限りなく「純銅」に近い物となっている。 「無酸素銅」は、「溶接」「ろう付け」が必要な加工物に適している。 |
・バスバー ・ガスケット ・リチウムイオン電池に使用されるタブリード電極 ・パワーモジュールに使用されるベース板 ・ヒートスプレッダー ・トランスに使用されるコイル材 ・母線スパッタリングターゲット |
タフピッチ銅 |
「タフピッチ銅」は、 内部に微量の酸素が含まれている「純銅」。 優れた「導電性」「熱伝導性」を備えている。 他の「銅タイプ」に比べて、「加工性も高い」。 「化学工業」「器物」「建築」で使用される傾向にある。 内部に「酸素」がわずかではあるため、高温下の環境には不向き。 「600℃以上」に加熱された場合、「水素」と反応し、表面に亀裂が生じる「水素脆化」リスクがある。 そのため、「還元性ガス」のある環境下での「溶接」などには不向き。 |
・バスバー ・ガスケット ・リチウムイオン電池に使用されるタブリード電極 ・パワーモジュールに使用されるベース板 ・ヒートスプレッダー ・トランスに使用されるコイル材 ・母線スパッタリングターゲット |
脱酸銅 |
「脱酸銅」は、 「水素脆性」が懸念点となっている「タフピッチ銅」に「脱酸処理」が施された「銅」。 「脱酸」の際、「りん」を使用したものは「りん脱酸銅」となる。 「タフピッチ銅」と比べて「耐熱性」が向上し、「溶接」「ロウ付け」にも対応可能となる。 しかし「180~200℃」で「軟化」することに注意。 脱酸処理の影響から、「タフピッチ銅」と比べて「導電性」が低下する。 |
・水道 ・給湯器 ・建築素材 ・空調配管材 ・電気冷蔵庫 ・ヒューズキャップ |
銅合金の名称 | 説明 |
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青銅 |
英単語では「Bronze」。 「銅」を主成分として、 「錫(スズ)」「亜鉛」「鉛」の「4元素」を混ぜた「合成金属」で、 「銅合金」とも呼ばれる。 作りたての「青銅」は光沢があり、 時とともに、「赤銅色」「黄金色」「黄白色」「白銀色」となる。 酸化すると「サビ」が付着し「緑青色」になる。 「銅(Cu)」を主成分として、 「スズ(Sn)」を含ませた合成された金属。 「スズ(Sn)」を「30%」含ませると、 「鏡」のような色合いになる。 「スズ(Sn)」を多くすると、 割れやすく、もろくなる。 |
すず青銅 |
展延性に優れた「青銅」となる。 「青銅」の中でも「硬い」点が特徴。 「型打加工」などにも対応可能。 |
りん青銅 |
「弾性」「耐摩耗性」「耐疲労性」などに優れた「青銅」。 「バネ」「歯車」などに用いられる。 「すず青銅」に比べ、機械に用いられやすい。 |
アルミニウム青銅 |
「青銅」の中でも、「高い耐性」を持つ。 特に「耐海水性」に優れている。 「船舶部品」に良く使用されている。 |
ベリリウム銅 |
「ベリリウム銅」は、 「銅」に「数パーセント」の「ベリリウム」が添加された「銅合金」。 「銅合金」の中でも「強度」がずば抜けている。 「導電性」「疲労特性」「耐熱性」「耐食性」が優れている。 「」銅の持つ「強み」をそのままに、様々な性能がプラスされているのが「ベリリウム銅」のポイント。 「時効硬化処理」の前にあたる「時効材」の時であれば、「複雑な加工」にも対応できる性質がある。 「ベリリウム銅」の主な用途 ・コネクター ・スイッチ ・リレー |
クローム銅 |
「クローム銅」は、「クロム銅」とも呼ばれる「銅合金」の一つ。 「銅」に「クロム」を「0.4~1.2%」程度添加している。 「導電性」が「銅合金」の中で「非常に高い」。 「溶接用電極材」として使用される。 「熱伝導性」「耐熱性」「耐食性」「硬度」「耐磨耗性」「耐疲労性」が高い・ 「高温度の環境」でも、「硬度」「拡張力」を維持し続けることが可能。 「クローム銅」の主な用途 ・シーム溶接用電極輪 ・シーム溶接機の給電ブッシュ ・バッキングプレート ・ガスタービン、蒸気タービン用軸受の裏金 ・鋼材連鋳用モールド ・銅線アニーリング用プーリー ・各種コネクター ・プローブカード補強板 ・製鉄所内スカーフィングマシン関連部品 ・電磁気分析装置ターゲット材 ・各種抵抗溶接用電極材 |
真鍮 |
「真鍮」は、「銅」に「亜鉛」を混ぜた「銅合金」。 「真鍮」の合成条件として、 「20%以上」の「亜鉛」が含有が必要がある。 「真鍮」は、「赤み」がかった金属となる。 「強度」「しなやかさ」を備えた金属として知らる。 さまざまな形に加工できる強みがある。 「真鍮」は、細かく分類され、 「丹銅」「黄銅」「快削黄銅」「ネーバル黄銅」などの種類がある。 それぞれ、「加工性の高さ」などが異なる。 |
銅の色 | |
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光沢のある「銅色」 | 新品の「銅」の色 |
赤褐色 | 水分内にある「溶存酸素」などに触れ、「銅の表面」に「赤褐色」の銅錆「酸化第一銅」が生成される。 |
褐色 | 「酸化第一銅」が徐々に酸化し「黒褐色」になっていく過程。 |
暗褐色 | 「酸化第一銅」が徐々に酸化し「黒褐色」になっていく過程。 |
黒褐色 | 「酸化第一銅」が黒くなると「黒褐色」の「酸化第二銅」が生成される。 |
緑青色 | 「黒褐色」の銅錆「酸化第二銅」が「酸素・亜硫酸ガス・水」に反応すると、「塩基性硫酸銅」が発生し、緑青色の銅錆「緑青(ろくしょう)」が発生する。 |